育休エンジニアblog

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【必見】男の育休が出世に影響するかがわかる。法律的には?実際は?


どうも、ポンコツパパです!

男性が育休を取るに当たって、とても高い壁として立ちはだかるのが出世についてですよね。

 

家族を支える為に育休を取りたいけど、出世に響かないのかな?

育休取るって嫁に豪語したものの、左遷とかされたら困るな~・・・

 

 

なんて思っている家族思いのあなた!

 

そんなあなたの心配を私ポンコツパパが解決します( ̄^ ̄)ゞ

 

この記事の内容

1.男性の育休が出世に影響するか?がわかる!
2.パタニティーハラスメントとは?
3-1.不利益取り扱いとは?
   2.過去の判例
   3.不利益取り扱いには抜け道が存在する?!
4.男性の育休が出世に影響する場合
5.男性の育休が出世に影響しない場合
6.ちなみにボクの場合は・・・
7.出世に影響しない方法は?

 

[author_box label=この記事を書いた人]

 

1.男性の育休が出世に影響するか?

結論から申し上げると、男性が育休を取っても

 

法律上は出世に影響しません!

 

法律上は・・・

なんとも含みのある表現です(笑)

 

近年は、政府も男性の育休取得を推進しているだけあって、育休取得者を守るためにある程度は法を整備しています。男性が育休を取った企業に対して補助金を出したり、育休取得者へのパタハラ・不利益取り扱いについて禁止したり。

しかしまだまだ抜け道があるのが悲しい現状です(;´Д`)

 

法律で守られているはずなのに、出世出来なくなった・・・なんて話は正直ありえるんです。

 

このページでは、

育休が出世に影響する場合
育休が出世に影響しない場合

に分けて説明していきたいと思います。

 

その前に知っておくべきこと、パタニティーハラスメント不利益取り扱いについて簡単にご説明します(^^)

 

2.パタ二ティーハラスメントとは?

definition of harassment

男性が育休を取る事を妨害したり、育休をきっかけに嫌がらせを行う事をパタハラ(パタ二ティーハラスメント)と言います。パタ二ティー(Paternity)とは英語で”父性”を意味するそうです。ちなみに”母性”を意味するのがマタニティー(maternity)ですね。

 

・育休を申告したら上司から「出世はないと思えよ」と言われた
・育休から復職後、降格処分を受けた
・育休を取得する際、会社や同僚から妨害を受けた

などがパタハラに当たるそうです。

 

パタハラマタハラと同じように、育休取得者への不当な扱いを不利益取り扱いと言います。

不利益取り扱いは法律で明確に禁止されています。

次にこの不利益取扱いについて説明します(^^)

 

3.不利益取扱いとは?

前述したように、育休をきっかけに労働者に対して不当な扱いをする事を不利益取扱いと言います。

この不利益取扱いについては、<職場における妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント対策やセクシュアルハラスメント対策は事業主の義務です!!>に明確に規定されています。

 

不利益取り扱いとは

1 解雇すること。
2 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。
3 あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。
4 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規雇用社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。
5 就業環境を害すること。
6 自宅待機を命ずること。
7 労働者が希望する期間を超えて、その意に反して所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の制限又は所定労働時間の短縮措置等を適用すること。
8 降格させること。
9 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
10 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。
11 不利益な配置の変更を行うこと。
12 派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒むこと。

 

職場における妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント対策やセクシュアルハラスメント対策は事業主の義務です!!より抜粋

育休をきっかけに労働者に対して、以上の扱いをすることは禁止されています。

解雇・意に反した残業不当な降格や減給昇進昇格の不利益な評価不利益な配置の変更などは禁止されていますね。

 

見て下さい。

10 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。

 

明確に記されていますね。育休をきっかけに昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行なうこと、すなわち出世に影響するような評価をしてはいけないという事です。

 

3-2.不利益取り扱いに関する過去の裁判

しかしそれでも育休をきっかけに不利益取り扱いをして、裁判にまで発展したケースもあるので紹介します( ̄^ ̄)ゞ

事例 

男性看護師が3ヶ月以上の育児休業を取得し、復職したところ翌年度より「就業規則によって職能給(職務手当)を昇給させない」、「人事評価の対象外であるとして昇格試験を受けさせない」という扱いを受けた。これにより男性看護師は慰謝料請求を行なった。

判決

育児休暇を取得したことが人事評価の対象外になるのは違法。また、就業規則も業務上の合理性を欠いているとして、無効とした。慰謝料の請求は、請求額一部が認められた。

 

全国労働基準関係団体連合|医療法人稲門会事件 参照

この裁判のポイントは

1.育児休暇を取得した事が、人事評価の対象外となるのは違法

2.業務上の合理性を欠いている場合、就業規則も無効とされる

という部分ですかね。

 

要は

育休取得が人事評価の対象外にはならず、就業規則といえども絶対的なものではない

ということですね。

 

ですので

法律上は会社が育休をきっかけに、労働者に対して不当な扱いは出来ない

ということになります。

 

3.不利益取り扱いには抜け道が存在する?!

実は不利益取り扱いには、抜け道が存在するんです。

 

それは

育休をきっかけに

という文言がポイントになります。

 

つまり育休がきっかけでなければ、出世できなくても、左遷があっても不利益取り扱いには当たらないということなんです。

 

では具体的に育休がきっかけにならないのは、どんな場合なのでしょうか?

厚生労働省HP 妊娠・出産・育児休業等を理由とする不利益取り扱いでは

※原則として、妊娠・出産・育児休業等の事由の終了から1年以内に不利益取扱いがなされた場合は「契機として」いると判断します
 ただし、事由の終了から1年を超えている場合であっても、実施時期が事前に決まっている、又は、ある程度定期的になされる措置(人事異動、人事考課、雇止めなど)については、事由の終了後の最初の当該措置の実施までの間に不利益取扱いがなされた場合は「契機として」いると判断します。

逆に言ってしまえば育休から復職して、1年以上経っている場合は不利益取り扱いに当たらない可能性が高いということなんです。

だから復職後1年間は、以前と同じように出世させて、1年経ったらパタリと出世させなくする、もしくは左遷するなんてことをしても、不利益取り扱いにはなりません。

 

企業からすれば、1年待てば法に触れることなく出世できなくすることができるんです。

 

これじゃ簡単に出世の道が断たれてしまうじゃないですか!?

そうなんです。

育休から復職後すぐに嫌がらせをしてきたら、こちらとしても対応できるのですが・・・。

 

4.育休が出世に影響する場合

それでは育休が出世に影響するのは、どんな時でしょう?

①体質の古い会社や、男性の育休に対して偏見を持っている人がいる場合
②1年以上、育休を取った場合

 

このような場合、育休を取ったことで出世に影響する可能性があります。

※あくまで例えであって、絶対に出世出来ないという意味ではありません。

 

①体質の古い会社や、男性の育休に対して偏見を持っている人がいる場合

会社の体質が古かったり、男性の育休に対しての偏見があると、仕事をないがしろにしていると勘違いされてしまうんですね。

 

ですが実際は、仕事をないがしろにしているのではなく、家族を大切にしているだけです。

人の価値観というのは時代によって変わります。価値観を表現する形もまた変わります。

 

人手不足の日本において、女性が働くことは大きな意味があります。そして女性が働きやすいように、男性が育児家事を負担することも求められています

その一つの形として男性の育休が必要とされているので、昔と違う価値観だとしても受け入れていくべきだと思います。

 

しかしそれが出来ない方が沢山いると、会社や社会全体の雰囲気も男性の育休に否定的になります。

否定的なだけならまだしも、実際に不利益取り扱いをして、出世できなくする会社も、まだまだあるでしょう。

 

このような環境でも、育休を取らなきゃいけない状況ってありますよね。

 

育休取りたいけど、なるべく角が立たないようにするには、どうすればいいんだろう?

そんなあなたが育休を取るために出来ることを、記事にしましたので↓こちらもご確認ください。

男性が育休を取るためにすべき8つのこと

 

②1年以上、育休を取った場合

次は1年以上育休を取った場合に関してです。

 

育休中は働きませんよね。働かないということは人事考課上、評価のしようがないということになります。

人事考課の評価期間は、半年ごとなのか、1年ごとなのか会社によって変わります。

要はその評価期間中まるまる育休を取った場合は、評価しようがない為、出世が遅れる可能性が高いです。

 

育休は取りたいけど、出世もしたいです!

そんなあなたは、育休を取る期間を工夫してみて下さい。

評価期間中まるまる育休を取らずに働いた期間があれば、正当に評価される可能性が高いです。

 

例えば、半年ごと(上期4〜9月、下期10〜3月)に評価される会社であれば、4〜8月までの5か月間育休を取れば働いた1か月間(9月)の評価=上期の評価となることがあります。

 

ただし、人事評価に関しては各会社の裁量に委ねられており、その内容も様々です。

だからお勤めの会社の就業規則を必ず確認し、心配であれば前もって人事に問い合わせておきましょう

 

5.育休が出世に影響しない場合

①男性の育休に対して、偏見がない会社にお勤めの場合
②人事考課の評価期間まるまる育休を取らない

 

こういった場合は出世に影響しにくいと言えます。

※あくまで例えであって、絶対に影響しないという意味ではありません。

 

①男性の育休に対して、偏見がない会社にお勤めの場合

逆もまた然り、男性の育休に対して偏見がない会社であれば、出世に影響しない可能性はグッと上がります

法的に認められた休業制度である、ということをちゃんと理解していれば、不利益取り扱いなんて出来る訳がないんです

 

こういった考えは、歴史のある会社よりベンチャー企業の方がしっかりしているかもしれませんね。

会社の体質ってなかなか変えられませんし、歴史のある会社は、今までの価値観を否定することが難しいですから。

従業員が多ければ多いほど、その傾向は顕著になるかと思います。

 

男性が育休を取れる会社って、人手不足の日本において悪くないセールスポイントになると思うんですよね。

一時的に人手が減るの拒否するか、逆にセールスポイントにして人手を確保するきっかけにするか

お勤めの会社が、どれだけ先を見通して経営をしているかの、良い判断材料になるかもしれませんね(^ ^)

 

②人事考課の評価期間まるまる育休を取らない

先程も申したように、評価期間まるまる育休を取って休んでしまうと、評価のしようがありません。

しかし逆に言えば、評価期間まるまる育休を取らなければ、評価される可能性が高いということ。

 

それが評価期間のうち○日働けば評価されるのか、○か月働かないと評価されないのか、必ず就業規則で確認、もしくは人事に問い合わせておきましょう

 

6.出世に影響しない方法は?

・周囲の理解を得る
・育休を取る期間を工夫する

 

うちの会社は体質が古いから、育休なんて取ったら出世できなくなるだろうな・・・

はい!そんなあなたにも出来ることはあるんです!!

 

男性が育休を取るためにすべき8つのことを見て、周囲の理解を得る努力をしてみましょう!

今の自分に出来ることって意外と沢山あるんですよ?

人生1回しかないですからね、諦める前に出来ることは全てやっておきましょう(^^)/

 

ボクは育休取って家族を支えて、出世も諦めたくありません!

はい!そんなあなたには男の育休のベストなタイミングと期間は?いつからいつまで取ればいい?にて詳しく説明してますので、必ずご確認を!!

 

個人的には育休を取って出世もするには、タイミングと期間が1番大切な要素だと思ってます。

ここだけ抑えてれば、育休取って家族のサポートをしつつ出世することも出来ると思います。

 

7.ちなみにボクの場合は・・・

ちなみに、ボクの勤め先の就業規則を要約すると、

育休期間中の評価についてはプラスもなければマイナスもない

となります。つまり育休期間中は評価対象とならず、復職後の仕事のみを評価するということです。

 

だからボクは今のところ、育休をきっかけに不当な扱いを受けていませんね。(追記:2019年12月現在、育休から復職して1年以上経ちましたが、不当な人事評価や不利益な配置転換などの不利益取り扱いはされていません。)

 

納得がいかなかったのは、ボーナスの基本給分までカットされていた、という事だけ!

ボーナスに関してはモヤモヤしましたが、どうしても怒りが収まらない!!って程ではなかったので、穏便に済ませました(笑)

その辺の詳しい話は↓の記事にまとめてありますので、気になる方はご覧下さいm(__)m

育休から復帰後、初のボーナス!いくら貰ったのか教えちゃいます

 

しかし育休を取る期間については、やはり気をつけなければいけません。

ボクの勤め先では、半期(6か月間)ごとに年2回評価され、その2回の合算で年間評価が決まります

 

そして半期(6か月間)の内1か月間でも就労していれば、その1か月間が半期全ての評価となります

そしてボクは4か月(4/1〜7/31)育休を取ったので、残りの2か月(8/1〜9/30)の仕事ぶりが半期の評価となりました

結果として、育休期間4か月分のボーナスは貰えませんでしたが、昇給昇格などの評価には影響ありませんでした。

 

これはあくまでボクの勤め先の話なので、皆さんも自分の勤め先の就業規則をしっかりと確認して下さいね。誰も教えてくれないだけで、意外と制度は整っていた!

なんてことはよくある話ですからね( ̄▽ ̄)

 

まとめ

育休が出世に響くかどうか?大体のイメージは掴めたでしょうか?

 

但し不利益取扱いとは?でも紹介したように、あの手この手で不当な扱いをする会社もあるでしょう。

ボクは運良く大きな問題にぶつかる事なく、育休後も過ごしています。

しかしこれから育休を取る皆さんは、ある程度の苦難を覚悟しておいた方がいいと思います・・・場合によっては、裁判のような面倒くさい対応を迫られることもあるでしょう。

 

まだまだ男性の育休に対して否定的な世の中ですので、慎重に行動する必要があります。

就業規則や社内の雰囲気を確認し、家族と自分にとって何が1番大切なのかを、嫁さんと良く話し合ってください。

 

結果的には出世に影響しませんでしたが、ボクは自分の出世ができなくなってもいいという覚悟を持って、育休を取りました。

もちろん嫁さんも、それに同意してくれました。

 

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